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キタキツネの赤ちゃん

CM、芸能、担々麺

高橋一生&長澤まさみ!『嘘を愛する女』

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長澤まさみの恋人。病気で倒れちゃったことをきっかけに、名前や職業もぜんぶ嘘だったことがわかる。そんな役どころを一番演じてほしい俳優さんは誰?

もし僕がそう聞かれたら、間違いなく「高橋一生!」と答える。『嘘を愛する女』のキャストが発表されてから言っているので後出しジャンケンみたいに聞こえるだろうが、本当だ。キャスト発表前でも高橋一生と答える。でも高良健吾小泉孝太郎も良いかもしれない。

映画『嘘を愛する女』だ。本作はTSUTAYAが主催するイベントでグランプリを獲った脚本が元になり、CMディレクターとして経験深い中江和仁が監督を務める。主演・高橋が演じる"小出桔平"は、くも膜下出血で倒れたことから、名前や研修医という職業がすべて嘘だったことが明らかになる。長澤まさみは小出桔平と5年付き合った恋人役。2018年公開なので、ふたりが2013年に共演した舞台『ライクドロシー』からちょうど5年間付き合っていると無理矢理解釈する遊びも楽しい。

『嘘を愛する女』に高橋一生を起用した監督にはもう、スタンディングオベーションするしかない。とらえ所がなく、存在そのものがミステリアスな高橋は「嘘」をはらんだ役にガッチリとハマるはずである。「嘘」は何かを隠すために発せられるもの。すると心の奥底が何か、薄銀色の幕で覆われているような「本性が見えない」高橋はまさに"小出桔平"である。こんなに「隠しごと」と相性の良い俳優がほかにいるだろうか。

「嘘を愛する」とは

さて、気になるのが本作のタイトル『嘘を愛する女』という文言だ。長澤演じる由加利は警察から「彼は身分を偽っている」と聞かされ、「では彼は何者なのか」を調べ始める。であるならタイトルの「嘘」とは小出桔平そのものを指すと考えられるし、たとえ嘘をついていても桔平を愛する、そんな由加利の姿勢がストレートに表れている。

サスペンスの体裁を取ってはいるものの、本作は「愛とは何か」を問う物語だろう。桔平と由加利が付き合っていた"5年"という月日は、恋人を知り尽くすのに十分な時間として機能。その間に蓄えた恋人に関する知識がすべて覆ることで物語は動き出し、"恋人と過ごした時間"と"実は嘘だった"の間で揺れる由加利がストーリーを引っ張っていく。

そう考えると「嘘を愛する」のタイトルは実に示唆的である。シンプルながらも強いメッセージ性をたたえた「嘘を愛する」の一言は、由加利が桔平を深く包みこむ姿勢、そして真実を知った上での覚悟のようなものが読み取れる。

今回公開された長澤・高橋のビジュアルを見て欲しい。恋人同士が静かな表情でもってたたずむその姿は、ふたりのしっとりと繊細な演技が、確実に作品世界を盛り立てるだろうことを想起させる。僕はそう感じた。

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